その後、序所に回復していった。薬疹も少しずつ消えていき、食欲も出てきた。なんといっても笑顔が戻ったのが何より嬉しかった!
ありがとう、神様!クリスチャンではないけど神様に感謝した。
この入院生活で、私の人生かけてぴょんを守っていこうと決心する。全力でこの病気と闘っていこうと主人と誓った。

翌日、頼んでもないのに薬剤師がデパケンの説明に来る。
やっぱりうるさい親って思われてるよね?

最悪の日から8日後、めでたく退院♪
だけど、私は不安で一杯・・・病院だとすぐに看護師さんが来てくれるけど自宅じゃ私しかいない。ナースコールを家まで引っ張っていけたらなー。ドキドキの生活が始まる。
 特に入浴と睡眠には気を使う。神経質すぎるほどに。入浴中に発作が出たのが忘れられない。寒い時期だったので、温度差が悪いんじゃないかと思い、ヒーターで暖めたリビングのど真ん中にぴょん専用のお風呂を作る。衣装ケースで。新生児に戻ったみたい。
 睡眠時間は分単位で記録した。ぴょんが寝ている間は一切音を出さないために、私はぴょんが起きるまで横で正座していた。
今考えると、とても落ち着いてお昼寝できるような雰囲気ではない。私の緊張がぴょんにも伝わっていたはず。でも、副作用からかよく寝る。

実家に預けていたお兄ちゃんを呼び戻し、少しずつ私の緊張もほぐれていく。また音のある生活に戻っていった。
その頃から、ぴょんの発達が気になり始める。
生後9ヶ月。左側の寝返りがまだ出来ない。右側は出来るけど四つんばいには、まだ遠そう。ハイハイなんてまだまだ・・・お兄ちゃんはこの頃つかまり立ちをしていたのに。毎日穴が開くほどぴょんを観察した。
おかしい。遅すぎる!!体も柔らかい気がする。お座りさせてもすぐに前に倒れて頭が床についてしまう。体の右側はよく動くけど、左側はほとんど動かない。夜寝ているときも朝まで全く動いていない。お兄ちゃんはよく布団から出て行ったので大変だったのに・・・
 周りはみんな気のせいだと言った。心配のしすぎだ、と。医師も遅滞と判断するには早すぎるの一点張り。

心配のしすぎでもいい。気のせいでもいい。万が一手遅れになるのは絶対嫌だった。県内の療育や相談室・保健センターに片っ端から電話した。どれも予約待ちや、手続きの問題で診察すらしてもらえなかった。私のイライラは頂点に。そして、またおかしくなった・・・
夜寝ているのに、めまいがする。目を開けたらビックリ!!家がグルグル回っている。あちゃー。私の声に主人が飛び起きた。大丈夫、ぴよんじゃないよ。
窒息感と吐き気で横になった。みるみるうちに体がガタガタと震えだした。手足が麻痺した感じ。最後は舌までしびれてきて、主人とも話せない。私は脳梗塞だと思った・・・主人は私が震えてるのを見ててんかん発作だと思ったらしく、救急車を呼んだ。
救急車に乗る時、主人とはこれで最後かもと思ってぴょんをお願い・・・薬だけは必ず飲ませて・・・と頼んだ。主人は泣きそうだった。
病院に着いて医師から「極度のストレスですね」
あれ?ストレス?すごすごと家に帰る。ご迷惑おかけしました。テヘ

数日後、発達訓練の病院から診察のキャンセルが出たので、来てくださいとの電話があった。よーし!運がまわってきたぞ〜。
診察結果、半年の遅滞です。訓練をしましょう。
極端に腹筋がないらしく、四つんばいになれないのは腹筋で体を支えれないかららしい。さらに左右差があると言われた。左側が弱い。やっぱり!母親の目に狂いはない、と改めて思った。
 それでも状態はそんなに悪くはないらしく、訓練は月に二回だった。
たった二回の訓練が、どれほどぴょんの力になったかは定かでないけど、確実に成長してくれた。左右差はなかなか無くならなかったけど。成長したといってもぴょんなりに成長したわけで、平均に近づくのは難しかった。

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